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茶器の種類

茶器の種類

歴史的な人々の嗜好の変化と茶葉の変化

蓋碗

お茶の悠久の歴史のなかでは、人々の嗜好の変化と研究とともに多くの茶が生まれて様々に飲まれてきました。
茶器の発展もそれら茶に対する人々の嗜好の変化や茶葉の変化に対応しています。
茶葉は種類によって形状や質が違い、それによって抽出のお湯の温度や蒸らす時間も対応します。
この時、茶器の素材や工法、形状によって抽出の仕方が変わり、味や香りに影響します。
日本の茶具は所作やしつらえの一連の流れと反復の中の要素として存在し、一連のセレモニーを通して求道的に茶を引き出す構成要素としての側面がありますが、文、政治に重きをおく中国文化においては茶は日常茶飯事の事であり、茶は亭主の接客のメインである詩書画の応酬の合間の楽しみでした。
それゆえ茶具は構成要素としての全体との調和よりも個々の道具としての合理的な機能性が求められ、かつ亭主の文人的審美眼による所謂「清玩」「清賞」といった態度の鑑賞に堪えうるものでなければなりませんでした。いわゆる見立て使いの文化が発展しなかった理由もそこにあります。
これは、歴史的にそれだけ過去の中国は物産が豊かだった証でもあります。
以下、現行においてよく見かける中国茶器について簡単に触れたいと思います。

茶壷

茶壺と書いて、サコ、北京語でチャァホゥと読みます。お茶を抽出する道具であり、日本でいう急須、西洋ではティーポットにあたります。サイズは小さな物がよく見受けられますが、実際には大きな物まで種類が豊富です。材質も磁器やガラス、陶器などがあります。茶壺は中国茶器の中で最も魅力に富み、種類が多いと言われています。昔は直接口をつけて吸い飲みする水筒代わりに使う事もありました。

蓋碗

蓋のついた北方、西方由来の清朝期上流階級のお茶碗のことで、現代では蓋・碗・托の三点一組となっています。蓋をずらしてそのまま啜り飲みします。また共産中国以降、福建省で急須の代わりに使う用法が茶葉試験場のテイスティング現場から起こり、それまでの潮州急須に比べ安価で簡便なことから民間にも普及。台湾、香港に流行し現在に至ります。
口径が広く温度の放出が早いため高級な発酵の弱い茶をいれるのに特に優れた器です。また白磁に揺らぐ緑の茶葉を鑑賞するのには周囲の色を吸い込む透明なガラスより優れています。

茶杯

湯のみやお茶碗と同じ役割を持つものです。お猪口のような小さなサイズの物もあれば、茶碗のような大きな物まであります。茶杯は季節や茶の種類、用途によって小さい物でも大きい物でもいろいろあると便利です。お茶の味わいに大切なのは大きさや形状よりも、素材と焼成の仕上がりです。テイスティングに最大に優れているのは正しい素材を1300度から1320度の間で焼いた青花磁器のものです。釉薬がしっかり溶けて生地と一体化し、よく磁器化したものを選びましょう。お茶の味が繊細に味わえて味わいを濁しません。また茶渋もつかないのが特徴です。茶渋のつくものは茶杯でも急須でも避けるべきでしょう。宜興の急須でもお茶がおいしく入る名品は素焼きでも密度が高く、焼成がしっかりとして茶渋がなかなかつきません。

茶海

これは茶壺でいれたお茶の濃さを均一にするための茶器で、日本の煎茶の湯冷ましをヒントに日本と縁のある台湾で70年代後半から80年代初頭に派生しました。
茶壺でいれたお茶を一度この茶海に注ぎ、濃さを均等にしてからそれぞれの茶杯に注ぐもので、茶が冷めないように温度管理だけ注意すれば便利なものです。

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