【景徳鎮の絵付け】蓮の花-高潔な君子

 

蓮の花は、景徳鎮の絵付けにしばしば描かれる吉祥図です。
仏教では西方浄土の象徴とされていて、
熱心な仏教徒だった西太后も好んで描かせた花でもあります。

泥沼に生長するにもかかわらず、
泥を寄せ付けず葉を青々と茂らせ、美しい花を咲かせることから、
「世の汚泥に染まらない君子」、高潔の象徴とされます。
また、発音でも蓮(lian)は廉(lian)につながり、
青蓮はすなわち清廉となります。
中国の多くの詩人が理想の君子と重ねあわせて詩に表わしています。

また蓮(lian)は連(lian)と同音であることから、
「良いことが連続して起こる」という意味で使われ、
他の図案と組み合わせて様々な吉祥図になります。
魚と組み合わせて「連年有余」、鷺と組み合わせて「一路連科」などです。

他にも、蓮根が次々と地下で成長し葉や花をたくさんつけることから、
繁栄を表したり、恋(lian)と音でつながることから、
男女の愛情関係の象徴とされたりなどさまざまな意味をもっています。