【景徳鎮の絵付け】柘榴-多子多福

 

柘榴の実は絵付けのモチーフとしてよく使われます。
丸い実のなかに多くの種があるので、多子、多男子、子孫にめぐまれるという意味になります。
子孫を多く残し、家族が代々繁栄を続けることは、人生の第一の大事とされ、
男の子の多さは家庭の福運のあらわれと信じられていました。
多子多福の象徴である柘榴の実は、
さまざまなおめでたいものと組み合わせた吉祥図案があります。
柘榴、桃、仏手柑は中国の三大吉祥果とされ、
「三多」と呼ばれて絵付けの図案としても多く描かれています。
唐子と柘榴を描いた図案は、「榴開百子」と呼ばれる子孫繁栄の吉祥図です。
妊娠した女性が身につけると男子が生まれると言われる萱草と柘榴で
「萱男多子」というたくさんの男の子が生まれることを願う図になります。