【景徳鎮の絵付け】兎-月の代名詞

 

中国では兎は月に棲むと言い伝えられ月の魂と信じられていて、
兎は月の異称あるいは代名詞とされています。
『淮南子』で月が原産とされる桂花(金木犀)とともに、月の景色として中国絵画に描かれています。
古来、霊獣として青銅器の文様などにも見られます。
敦煌郊外の莫高窟の天上画「三兎図」は有名です。
「玉兎搗葯」(ぎょくととうやく)といい、兎は月で薬を搗くといわれています。
中国から薬を搗く兎の姿が伝わって、
日本では兎が月で餅を搗くといわれるようになったと思われます。

また、兎の頭をした人物を子どもたちが取り囲む図は、順調に出世してほしいという願いを込めて描かれます。