釉裏紅(ゆうりこう)-高度な技術が必要な鮮やかな紅色の発色

 

釉裏紅とは、中国・元時代に始まった、銅の顔料を使って紅色に発色させる焼き方です。
青花(染付)と同じく釉薬の下に絵付けをして焼成するのですが、青花以上に焼成温度の管理が難しい高度な技法として知られています。
1300度以上で焼成し、鮮やかで綺麗な紅色に発色するのは数度の範囲、温度が低すぎると黒みを帯び、高すぎると文様が飛んでしまうとても難しい技法です。
大変な手間と高度な技術が必要な本物の釉裏紅の作品を作る工房は、今ではほとんどありません。
画像の釉裏紅の杯は本釉裏紅の作品です。
銅の顔料独特の緑色も点在していて趣があります。