とても希少な本景徳鎮の蓋碗

以前にも何度かご説明ましたが、

本景徳鎮全手工(総手作り)の蓋碗は、

どうしてそんなに希少なのでしょうか。

蓋碗そのものは、中国茶器を扱っているお店でたくさん売っています。

たくさんあるのは、型抜きで形成した蓋碗です。

ここでは絵付けの仕方は関係ありません。

手書きで高価な蓋碗も大半は型抜きで成型されたものです。

ろくろで形を作った、全手工の蓋碗が数少ない理由は、

作るのが本当に大変だからです。

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特に、托に穴の開いたタイプの蓋碗はろくろでしか作れないのですが、

3ピースが合っていないと商品になりません。

ろくろで作った3ピースを組み合わせるのは、至難の業です。

歩留まりがとても悪いので、作ってくれる工房がほとんどないのです。

それほど作るのが難しい作品ですから、

当然景徳鎮屈指のろくろ職人でなければ作れず、

レベルの高い職人が作るのですから、

素材もとびきり高級なものを使います。

絵付けも当然本染付けや老料の粉彩などを使って

レベルの高い絵付師が描きます。

素材も高級、作る職人も一流でやっと出来上がるのが、

全手工の蓋碗なのです。

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画像は、そんな希少な全手工の蓋碗を柴窯(薪窯)で焼成した超レアな作品。

本来の蓋碗の大きさ、形を忠実に再現しています。

このくらいたっぷりとした大きさでないと、

ゆったりと緑茶を飲むのに不向きですし、

このふっくらとした形で茶葉がのびのびとふくらみます。

画像ではわかりにくいですが、

とろりとした肌が素晴らしく、

お茶を飲むときの手触りが気持ちいい器です。

この作品はこちらのページでご紹介しています。

他にも全手工の蓋碗をご覧になりたい方はこちらをご覧ください。