台北國立故宮博物院展 磁器の至宝に見惚れる

故宮博物院といえば、なんといっても焼き物です。

今回の展示もとても楽しみにしていましたが、

書画に比べてやはりボリュームが少なめ。

台北で何度か堪能しているので、ちょっと物足りない感じは否めません。

そんな贅沢を言っているとバチが当たるので、気を取り直してじっくりと見てきました。

 

ここでも、オペラグラスが大活躍。

回りにいた他の観客の方々にはごめんなさい。

ちょっとお邪魔だったかもしれません。

北宋時代の汝窯の青磁の肌、南宋時代の官窯の青磁の肌もゾクゾクするほど美しいです。

拡大してみると、釉薬が泡だっているのが確認できます。

この釉薬に閉じ込められた泡が光を乱反射して薄い釉薬なのにもっと厚みがあるように見えるんですね。

磁器の肌はどれも拡大して見ると、少し梨地のような感じです。

滑らかだけれど、温かみのある味わいがあります。

う~ん、触ってみたい。

 

今回の故宮博物院展でぜひ注目していただきたいと思うのが、清代の琺瑯彩、粉彩の景徳鎮磁器です。

日本国内には、琺瑯彩や粉彩の官窯の作品はたくさんはないようですので、すごい作品を見ることのできるチャンスです。

 

私が特に好きなのは、「粉彩透彫雲龍文冠架」という龍の透かし彫りの玉が燭台のような高足の上にのっている作品。

もし、これから見に行かれる方がいらっしゃったら、ぜひこの作品の足の部分に描かれた文様をじっくり見てください。

細かい文様が正確にびっしりと描いてあります。

いつまで見ていても飽きないくらい、何度見ても感動しています。

清の粉彩、特に乾隆帝時代の宝物、華やかな多色使いの信じられないほど細かい文様のものについては興味深いお話があるので、それはまた別のブログで。

 

そして、もうひとつ感動していることがあるのですが、そのことについては、次のブログで書くことにします。