十二花神杯-8月桂花

十二花神杯、 8月は桂花、金木犀(キンモクセイ)です。

毎回書いていますが、1月水仙のブログで書いたように私がご紹介する順番と違う順番の十二花神杯もあります。

 

桂花(ケイカ)は、学問成就・出世・名声・尊貴などを表します。

「桂」と「貴」は同音の「グイ」であることから、

中国では桂花が咲くときには貴人が訪ねてくると信じられ、

貴のシンボルであり、幸運を運ぶ木と言われています。

桂花は、古来天上界の仙木とされ、月が原産地とも言い伝えられています。

宋代の張敏叔(ちょうびんしゅく)が花を様々な貴賓に例えた「花十二客」の中では、「仙客」。

「仙」とは仙人のこと、まさに貴人ですね。

 

8月桂花の杯、青花(染付)からご覧ください。

(色絵、青花(染付)とも非売品です。)

【画像をクリックすると大きい画像をご覧いただけます】

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裏の詩は、「枝生無限月 花滿自然秋」。

全唐詩、李嶠の「桂」という詩の一部です。

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色絵の杯の画像です。色絵の杯は、老料柴窯

青花の杯と基本同じデザインで、裏には詩は書いてありません。

枝ぶりが同じなのに、印象が全く違うのが面白いです。

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2012_02090044_R.JPG2012_02090046_R.JPGこんなところに、兎(うさぎ)が描かれています。

これって、月の兎なんですね。こういった遊び心も心憎い。

十二杯もあるので、じっくり見ないと気が付かなくて。

地味な杯だなと思っていたのですが、この兎を見つけてからはこの杯が一番のお気に入りになりました。

今ふと思いついて、青花のほうも見なおしてみたら、いました!兎が同じ位置に。気が付かなかったな。

なんだか、宝探しみたいで面白い。

青花の兎の写真は後で載せますね。

色絵の杯がなかったら、気がついていなかったかも。ちっちゃく、くしゅって描いてあるから。

 

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