先日の日曜茶会でご紹介していて、私もあらためて驚いたのが、
「釉裏紅平杯」の肌触りの気持ち良さです。
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以前にも説明しましたが、
本物の釉裏紅は、ほんの数度の温度帯の範囲でなければ綺麗な紅色に発色しない大変難しい焼き物です。
ましてや、それでなくても色の飛びやすい線画での表現。
こんな難しい作品をこんな出来栄えで作る人がいるだけでもすごいことです。
画像では、地味な杯に見えるかもしれません。
手にとって触って頂いて、使って頂いてその素晴らしさが実感できる器です。
まず、手触りが違います。
特に暖かいお茶を煎れて温まった杯は、
濡れていないのにまるで潤滑油でも塗ってあるかのようなするりとした手触り。
重厚な絹を触っているような、
なめした柔らかい革を撫でているような肌触りで、いつまでも触っていたくなります。
お茶もなんだかとろみが増したかのような感じになるのはなぜなんでしょう。
とても不思議です。
使ってみて、ますますその素晴らしさに惚れ込んでしまった、そんな作品です。