先日届いた龍文デミタスカップ、2つのパターンがあります。
正確な名称は本景徳鎮総手工青花本金彩龍文有耳英国杯・托と、
本景徳鎮総手工青花本金彩龍文有耳仏蘭西杯・托。
本景徳鎮総手工青花本金彩龍文有耳英国杯・托
本景徳鎮総手工青花本金彩龍文有耳仏蘭西杯・托
先日、こちらの記事でご紹介した
「本景徳鎮総手工青花本金彩乾隆花卉文有耳英国杯・托」が愛らしい花卉文なのに対し、
こちらは力強い雲龍文。
いさましい龍が杯いっぱいに色鮮やかな青で描かれており、
その点でも、余白が活かした絵付けの花卉文の杯と好対照といえるでしょう。
男性にもおすすめしたい活力あふれる絵付けです。
花卉文についての記事でもふれましたが、
「デミタスカップだから用途はコーヒー、エスプレッソ」という思いこみをちょっと脇においていただき、
「ハンドルのついた茶杯」という風に捉え方をちょっと変えていただくと、
その用途はさまざまにひろがります。
紅茶、日本茶、そしてもちろん中国茶。
いろいろな場面で活躍できるポテンシャルをもった一品です。
また、大きさの面でも、
書類やノートPCを広げた書斎やオフィスでもちょうど邪魔にならないサイズなので、
ティータイムのみならず、デスクワークのお供としての使い道もおすすめできます。
お茶を注いでつまんで持ってもハンドルのバランスがまったく崩れず、
スッと持てるという点も、デスクワークで使うのに嬉しいところです。
使うほどに良さがわかる杯ですので、
ぜひ、日々の暮らしのパートナーとしてご愛用いただきたいです。
光りかたが上品で、色が濃いのが写真からおわかりいただけますでしょうか?
これらの杯には、一般的な洋食器などで使われる水金ではなく、24金がほどこされています。
ですので、窯から出した状態のままだと鈍い黄土色のような色合いとなるため、
そこからさらに磨きあげることで写真のような深みある光沢を放つようになるのです。
素材の面でも手間の面でも、実に贅沢なつくりです。
また、口縁の磨きをわざと荒くして、金をがっちりとくわえ込む作りにしているので、
簡単に剥げることもなく、長きにわたって輝きが目を楽しませてくれるでしょう。
先日ご紹介した花卉杯・托とこちらの龍文杯・托は、
いずれも西洋の18~19世紀の様式を現代の景徳鎮に取り入れ、景徳鎮の技術で作りあげた、
いわば、古きと古きを重ねあわせた新たな出会いによって生まれた進取的な作品です。
洋中双方についての深い見識とセンスをお持ちの外事部長さんだからこそ作り得たものと言えるでしょう。
中国の陶磁器技術を取り入れて生まれた西洋磁器の要素が
ふたたび中国にて新たな試みとして生まれ変わったこれらの杯。
ぜひとも、末永くお使いいただければと思います。