新作紅茶ポット、すごくいいです!

裏方担当のTです。

 

先日、店長の貞重さんのブログ記事(こちらこちらです)にてご紹介した

「金彩青花金魚図紅茶ポット」

「金彩青花薔薇雀図紅茶ポット」

私も見せてもらいました。

(金彩青花薔薇雀図紅茶ポット、再入荷しました! こちらの詳細についても後日ブログにアップします!)

 

いや、素晴らしいです。どちらも本当にすばらしいです。

 

ここで、ちょっと私事になりますが、私が青花の美しさ・凄さをはじめて理解できた時のお話をさせていただきます。

 

私が青花の作品をはじめてみたのは今から数年前、まだ迎茶の店舗が奥沢にあった頃でした。

その頃はまだ小雅も今ほど有名ではなく、普通に棚に多数陳列されていました。

しかし、それを見た数年前の自分の感想は「ああ、喫茶だけじゃなく、茶器の販売もはじめたのか。」

というくらいで、特に興味が湧くこともありませんでした。

 

そんな感じで、とくに心惹かれることもないまま、普通の喫茶客として通う日々が続きました。

ただ、貞重さんとの会話の中で、小雅などについての話を聞かせてもらったり、間近でみせてもらったりということもありました。

が、この時点でもまだ、特にどうとも思うことはありませんでした。

(今の小雅の希少さを思えば、実に貴重な体験をさせてもらっていました。当時は気づきませんでしたが)

 

転換点は、突然でした。

 

いつものように喫茶客としてカウンターに座っていたある日、青花の作品の絵の部分が、立体的に見えたのです。

白地の部分が奥行ある空間で、その中に青字で描かれた人や物が立体的に存在している。

そのように、ある日突然、目が認識するようになったのです。

 

それ以来、青花の作品はそれ自体がひとつの「世界」であるという捉え方をするようになりました。

この見方が正しいのかどうかはわかりませんが、私の目にはそのように見え、それがとても素晴らしく感じられるのです。

 

さて、私事が長くなりましたが、今回あらためてご紹介する

 「金彩青花金魚図紅茶ポット」「金彩青花薔薇雀図紅茶ポット」も、それぞれに「世界」がある作品です。

 

 まず「金彩青花金魚図紅茶ポット」ですが、全体的に優しい筆使いの、楽しい雰囲気の作品です。

この作品は私には、茶壺じたいがひとつの「金魚鉢」に思えました。

水の中なのか陸の上なのかはわかりませんが、花の咲く金魚鉢の中を金魚がゆらゆらと泳いでいる。

花も金魚も生きていて、それが茶壺の中で生き息づいている。そんな心やすまる景色に見えました。

いつまでも眺めていて、この世界に浸っていたい、そんな気持ちになる茶壺です。

 

続いて、 「金彩青花薔薇雀図紅茶ポット」ですが、こちらは金魚図ポットとは好対照なものに思えました。

というのも、薔薇といえば女性的なイメージのある花ですが、ここに描かれているのは、

茶壺の上を縦横無尽に枝をのばした力強い薔薇の木です。

この薔薇の木からは、可憐さよりもむしろ、生命の力強さ、厳しさを感じさせられました。

しかしながら、ただ力強いだけではなく、大小描かれた薔薇の花は花弁がふんわりと開き、

柔らかく、華麗に咲きほこっています。

この花弁も青花の絵の具で描かれているのですが、この絵具で濃淡をつけるのは

非常に難しいそうで、その意味でも、貴重な作品だと言えます。

 

染付に続いて、茶器として使った場合の味についてもお話したいと思います。

今回は紅茶を用いて、普通のポットと飲み比べを行ったのですが、

普通のポットで淹れた場合、渋みが直線的に舌に染みこんでいく感じがしたのですが、

今回ご紹介しております2つのポットの場合、水が細かくなってコロコロと転がっていき、

舌の上から自然に無くなっていくという印象を受けました。

また、お茶の口当たりも柔らかくなり、味覚や舌に自信のない私でも、

「これは違うな」と頷ける差を感じられました。

 

以上です。

私事をまじえながら染付と味について長々とお話させていただきましたが、

これは私が今回のポットを非常に気に入ってしまったからで、

思わず長文になってしまいました。恐縮です。

 

もし、興味をもっていただけましたなら、

下のリンクからネットショップにも飛べますので、そちらもご覧いただければと思います。

 

「金彩青花金魚図紅茶ポット」

「金彩青花薔薇雀図紅茶ポット」

 

それでは、今日はこのへんで。

読んでいただいて、ありがとうございました。